中小企業診断士の勉強時間はリアルどのくらい?
1次・2次合計700時間の体験談
2024年度に独学で合格した筆者の、リアルな勉強時間を公開します。 1次試験500時間・2次試験200時間の内訳を時期別に解説。 子育て中・事業企画職・簿記2級保有など、似た背景の方にとって参考になれば幸いです。
更新日:2026年5月3日
この記事を書いた人の前提条件
勉強時間はバックグラウンドによって大きく変わります。 以下が筆者のスタート時点での状況です。同じような条件の方のためになれればと思っています。
事業企画・商品企画・マーケティング職(経営戦略の実務経験あり)
市場分析・事業計画・経営意思決定に関わってきたため、企業経営理論はなじみやすかった。一方、経済学は大学未履修で完全に苦手科目だった
簿記2級取得済み
財務会計の会計知識は事前に持っていたが、実務で使わない期間が続いていたため記憶が抜けていた
IT系企画・情報系学部出身
基本情報技術者の勉強経験(未取得)もあり、経営情報システムは知っている範囲が多かった
試験勉強は得意な自負がある
学生時代から試験対策は計画を立てて取り組む習慣があり、暗記・過去問演習のコツは身についていた。とはいえ社会人・子育て中での勉強は別の難しさがあった
勉強時間の全体像
受験期間は2023年5月〜2024年10月の約1年半。 1次試験は科目合格制度を活用し、2年かけて全科目を突破。2次試験はストレート合格しました。
1次試験
500
時間
2023年5月〜2024年8月
2次試験
210
時間
2024年8月〜10月
合計
700
時間
約1年半
※ ルーティンで勉強する計画でしたが、家族の予定等で勉強できない日もあったため、 実際の時間は「1日あたり × 日数」の計算よりやや少ない可能性があります。
時期別の勉強時間と内訳
時期ごとに集中する科目を絞り、メリハリをつけて勉強しました。各フェーズの詳細は以下のとおりです。
勉強時間
140時間
1日2時間 × 約70日
集中した科目
企業経営理論・情報システム・経営法務・財務会計
企業経営理論・情報システム・経営法務 合格(財務会計 不合格)
勉強時間
140時間
1日2時間 × 約70日
集中した科目
経済学・経済政策(集中攻略)
翌年に向けた経済学の基礎固め完了
勉強時間
100時間
1日2時間 × 約50日
集中した科目
運営管理・中小企業政策・財務会計
残3科目の集中仕上げ
勉強時間
120時間
1日4時間 × 約30日
集中した科目
全7科目の総復習(直前期)
1次試験 全科目合格
勉強時間
200時間
1日3時間 × 約70日
集中した科目
2次試験 事例Ⅰ〜Ⅳ(記述式)
271点(合格ライン240点)でストレート合格
科目別の偏り——背景を活かして時間を調整
1次試験の500時間は、7科目を均等に割り振ったわけではありません。 自分の得意・不得意に応じて、科目ごとの勉強時間に大きな差をつけました。
少ない時間で対応できた科目
- 企業経営理論:事業企画・マーケティングの実務経験が直結。テキストより過去問演習に時間をかけた。
- 経営情報システム:情報系学部出身・IT企画経験があり、基本情報の勉強経験も活きた。
- 財務・会計(計算部分):簿記2級の基礎知識があった。ただし記憶が抜けていた部分は補強が必要だった。
多くの時間が必要だった科目
- 経済学・経済政策:大学未履修でゼロからのスタート。1年目本番で40点未満。独立して2ヶ月集中した。
- 運営管理:製造・店舗の現場感が乏しく、イメージをつかむのに時間がかかった。
- 中小企業経営・政策:統計数値の暗記が苦手で、直前まで繰り返し確認が必要だった。
2次試験の勉強時間——2ヶ月半で210時間
2次試験は2024年8月から10月の約2ヶ月半。1次試験合格を確認してからすぐに切り替えました。 1日3時間 × 約70日で約200時間。1次試験とは全く別物の試験で、記述式の訓練に集中しました。
筆者は事例Ⅳ(財務・会計)を得点源にできたため、他の事例に使える時間を確保できました。 結果は271点でストレート合格(合格ライン240点)。事例Ⅳは90点近くを獲得できました。
2次試験の具体的な勉強法(ふぞろいの活用方法・直前期の過ごし方)は2次試験体験記にまとめています。
振り返り——似た背景の方へのアドバイス
事業企画・マーケティング職・簿記2級保有など、似た条件の方が参考にできるポイントをまとめます。
「知っている」と「解ける」は別もの。財務会計で痛感した
簿記2級を持っているので財務会計は余裕だと思っていましたが、実務で使わない期間が続いていたため知識がかなり抜けていました。「知っている科目」も油断せず過去問で確認することをおすすめします。1年目で不合格になった教訓です。
苦手科目(経済)は勉強時間を集中させる期間を設けた
経済学は大学で未履修で、1年目の本番では40点未満という惨敗。試験終了直後から2ヶ月、経済だけに集中する時間を作りました。広く浅くではなく、期間を区切って1科目に集中する方が、苦手科目の克服には効果的でした。
子育て中の勉強——家族の理解を得ることが最重要
私には子どもがいます。子育て中は自分だけの時間をとることへの遠慮もあり、「また今日もできなかった」という罪悪感との戦いでもありました。乗り越えられたのは、妻に合格後のビジョンを正直に話して理解してもらえたからです。「毎日22時から2時間は自分の勉強時間にさせてほしい」と明示的に伝え、週末は子どもと過ごす時間をしっかり確保するというルールを作りました。一人で抱え込まず、家族を巻き込んで理解を得ることが、長期戦を続ける上で一番大切なことだったと振り返っています。
ルーティン勉強はできない期間が必ずある。計画に余裕を
家族の予定や子どもの体調不良で、計画どおりに勉強できない日は必ず出てきます。「1日2時間×○日」という計算はあくまで目安。私の場合も計算上の数字より実際は少ない時間になっていた期間があります。余裕を持ったスケジュールにしておくことが大切です。
直前の7月は勉強量を一気に増やした
7月は1日4時間ペースに引き上げて全科目を総復習しました。平日は仕事後の夜2〜3時間+早朝1時間、休日は4〜5時間を確保。仕事との両立は体力的に厳しかったですが、「やるべきことはやった」という自信につながりました。
勉強時間は、PCスキルで作った
正直なことを言うと、社会人が平日に2〜3時間の勉強時間を確保するのは簡単ではありませんでした。 私が続けられた大きな理由のひとつは、ExcelやPowerPointのショートカットで日々の業務を効率化し、 定時退勤できていたことです。
資格の勉強を始める前に、まずPCスキルを固めて勉強時間を捻出することも、長期戦の選択肢として有効です。
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