中小企業診断士1次試験体験ベース

中小企業診断士 1次試験 おすすめテキスト(2026年版)・勉強法と体験記——独学でリベンジ合格した軌跡

2024年度の中小企業診断士に合格しました。 この記事では、勉強を始めたきっかけから1次試験のリベンジ合格までの体験をまとめています。 受験される方にとって少しでも参考になれば幸いです。

更新日:2026年5月2日

なぜ中小企業診断士の勉強を始めたのか

MBAか診断士か迷った末の決断

仕事柄、法務や管理など多部門とのやりとりが多く、「相手の意見を自分なりの視点で整理・レビューできる実力がもっと欲しい」と感じていました。 経営全体を体系的に学ぶ方法を探していたとき、MBAに通う案も考えましたが、子育てをしながらビジネススクールに通うことには大きなハードルがありました。

そこで、同じく経営を幅広く学べる資格として中小企業診断士に挑戦しようと決めました。 MBA取得者でなくても、試験勉強を通じて経営の体系的な知識が身につく点が魅力でした。

中小企業診断士とは?1次試験の概要

中小企業診断士は、経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。企業経営、財務、運営、法務、情報システム、中小企業政策まで幅広く学ぶため、経営全体を体系的に理解したいビジネスパーソンにも相性のよい資格だと感じました。

1次試験は7科目の多肢選択式試験で、例年8月上旬の土日に2日間で実施されます。令和8年度は2026年8月1日(土)・8月2日(日)実施予定です。 令和7年度の統計では、1次試験の申込者数は26,211人、受験者数は18,360人、試験合格者数は4,344人、合格率は23.7%でした。

試験科目

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

形式と合格基準

形式は多肢選択式の筆記試験です。合格基準は総点数の60%以上、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと。科目合格制度もあるため、1年で全科目突破できなくても翌年以降に活かせます。

出典:中小企業庁「令和8年度の中小企業診断士試験について」中小企業診断協会「令和7年度 第1次試験統計資料」

2023年度1次試験:勉強開始から不合格まで

1年目は2023年5月に独学でスタート。教科書はTACスピードテキストシリーズと過去問5年分、さらに中小企業白書も活用しました。 子どもがいるため勉強時間は夜22時から2時間程度がメイン。まとまった時間を確保するのはなかなか厳しかったです。

科目別の結果(2023年度)

企業経営理論合格

仕事での経験が活き、得意科目に。

経営情報システム合格

日頃の業務経験が直結し高得点。

経営法務合格

直前の暗記勝負でギリギリ突破。

経済学不合格

大学未履修で完全にノー勉状態。

財務・会計不合格

簿記2級は取得済みも実務で使わず忘却。

運営管理不合格

ほぼ手つかずのまま本番へ。

中小企業経営・中小企業政策不合格

暗記中心で対策が間に合わず。

企業経営理論・経営情報システムは日頃の業務経験がそのまま活き、80点以上を獲得。経営法務は直前の暗記勝負でギリギリ60点を確保しました。 一方、経済学・経済政策、財務・会計、運営管理、中小企業経営・中小企業政策は完全にノー勉同然の状態。特に経済学は大学でも未履修だったため40点未満という結果でした。

「勉強量的に落ちて当然」ではあるのですが、自分でも意外なほどに悔しく、「来年は絶対に1次試験を突破する!」とリベンジを誓いました。

リベンジのための学習プラン

試験終了直後からリベンジに向けて動き始めました。4科目(経済学・経済政策、財務・会計、運営管理、中小企業経営・中小企業政策)を1年かけて攻略する計画を立て、それぞれに作戦を設けました。

試験直後〜秋:経済学をYouTube「はじめよう経済学」で基礎から入り直す

大学での学習経験ゼロだったので、最初はとっつきにくかったです。YouTubeの「はじめよう経済学」を使って基礎を身につけました。図解や具体例が多いので理解しやすく、テキストや過去問と並行して解くうちに70点程度は安定するようになりました。

GW明け〜6月:財務・会計と運営管理を1科目ずつ1ヶ月集中

GW以降は財務・会計と運営管理を最重視。1ヶ月ずつ集中的に学習し、理解を深めていきました。移動中はYouTubeも活用し、ダンシ君のサブノートを見ていました。経済学は少し空くと忘れがちなので、スキマ時間に動画やテキストを見返すことを意識しました。

7月〜本番直前:過去問5年分×3周で「なぜ」を理解する

特に効果を感じたのが「過去問5年分を3周ずつ解く」ことです。ただ解いて答えを暗記するのではなく、「なぜその答えになるのか」を一つひとつ理解するよう心がけました。このプロセスを踏むことで、本番で問題文の言い換えや出題のひねりがあっても応用が利きます。

暗記科目の仕上げ:中小企業政策は白書活用+家族プレゼン法

数字や政策名をただ丸暗記するのが苦手だったので、中小企業白書を活用してストーリーと絡めて理解するよう努めました。それでも頭に入らないと感じ、家族に「自分がプレゼンをするつもり」で説明することに。人に教えるつもりで話すと、記憶の定着がぐんとアップしました。

ひとつ反省点:経済学を試験終了直後から2ヶ月集中して勉強したものの、その後GWごろまで勉強が中断してしまいました。 「申し込みが始まったら気合いを入れ直す!」と決め、GW明けから再スタート。中断を見越したスケジュール設計がより良かったです。

本番に向けた仕上げと試験当日の結果

試験2週間前からの総復習

試験2週間前には、もう一度4科目の過去問を解き直し、知識の抜け漏れをチェック。 本番直前までよく間違える論点を何度も繰り返すなどして記憶の定着をはかりました。 おかげで「やるべきことはやった」と自信を持って試験会場に向かえました。

試験当日の手応え

1日目は財務・会計、運営管理、経済学を受験。合格速報で採点したところ、いずれも70点超えを確認し、昨年のリベンジが果たせて嬉しかったです。 翌日の中小企業政策も手応えがあり、科目合格がほぼ確実になったことで「ようやく2次試験に進める!」と安心しました。

1次試験を振り返って

試験科目が多く、勉強時間の確保も大変ですが、勉強時間に比例して確実に理解度が高まっていきます。 また様々な領域の知識がつき、日頃の業務でも役立っていることを実感できるのが中小企業診断士の面白さです。

1年目の不合格で学んだのは、「手がつけられなかった科目は本当に取れない」という当たり前の事実。 逆に言えば、きちんと時間をかけて向き合えば、苦手科目でも70点以上は狙えます。 リベンジの1年で手応えを感じた「過去問の理解ベース反復」と「苦手科目の早期着手」は、これから受験する方にも自信を持っておすすめできる方法です。

おすすめ勉強方法まとめ

まずは参考書やYouTubeなどで理論の理解に努めるのがおすすめです。最初から問題だけを解くと、言葉の意味が分からず苦しくなりやすいので、全体像をつかむ入口は必要です。

ただし、理解に時間をかけすぎず、早めに問題を解いてみることも重要です。理解しているつもりでも、実際に解くと理解が甘かったところが浮き彫りになります。間違えた問題は、なぜ間違えたのかを振り返り、同じ間違いをしないようにする。この繰り返しが一番効きました。

問題演習は過去問をやるべきです。過去問が最良の教材です。テキストを読んで終わりにせず、過去問で問われ方を確認し、解説を読んで知識を戻す流れにすると、本番で使える理解に変わっていきます。

できれば、教え合える仲間や説明する相手がいるとさらに良いです。「知る」「わかる」「できる」「教える」は違うとよく言われます。しっかり理解できていないと、人に教えることはできません。私の場合は妻に説明していました。説明して詰まったところが、自分の弱点でした。

実際に使ったおすすめテキスト

理論の理解にはTACの「みんなが欲しかった!」シリーズが分かりやすくておすすめです。アフィリエイトリンクを含みます。

次は2次試験へ(後編)

後編では、記述式の勉強法・事例Ⅳの高得点の取り方・本番当日の動き方について詳しくご紹介しています。 240点の合格ラインに対して271点を取得したストレート合格の軌跡を、ぜひあわせてご覧ください。

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